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まるで違う「装甲」性能 7シリーズ・プロテクション 爆弾15kgにも耐える! BMWの特別プログラムを体験(1)

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まるで違う「装甲」性能 7シリーズ・プロテクション 爆弾15kgにも耐える! BMWの特別プログラムを体験(1)

「装甲」性能がまるで違うプロテクション仕様

現代版カラシニコフ、通称「ドラグノフ」と呼ばれるSVU OTs-03 マシンガンの殺傷能力は半端ない。最大射程は1.2km。もちろん普通のサルーンなら、弾丸は簡単に貫通してしまう。反感を買うこともあるVIPからは特に、歓迎されない武器だろう。

【画像】まるで違う「装甲」性能 760iとi7のプロテクション仕様 通常の7シリーズとSクラスも 全127枚

しかし、豪奢な空間で身の安全を守りながら、陸路で目的地へ辿り着く方法がある。それが、今回ご紹介する特別なBMW 7シリーズだ。

電気モーターで走るi7 xドライブ60 プロテクションと、ガソリンエンジンで走る760i xドライブ・プロテクションは、街角のディーラーで購入できるG70型とは大きく違う。見た目の印象は似ていても、「装甲」性能がまるで異なる。

世界でも特に恐れられている携行武器の1つ、ロシア製の新型マシンガンによる攻撃を、しっかり防御できると公表されている。自動車では最高峰の防弾基準を満たした、数少ない装甲リムジンだ。

少々物騒な内容だが、マシンガンから発射される7.62x54mmR弾をしのげるだけでなく、ドローンから投下される手榴弾にも耐えられる。最大15kgのTNT爆弾による攻撃でも、乗員の命を守れるという。

その強固なボディを構成するのが、プロテクティブ・コアとBMWが呼ぶ構造。最新の装甲鋼に加えて、新素材も採用したBMW独自の装甲構造が、見慣れたシルエットの内側に組み込まれている。

装甲車の基準でドイツ最高レベル

アンダーボディやルーフ、ピラーなどが強化されるだけでなく、多層ガラスを前後左右のウインドウへ採用。VIPも納得のラグジュアリーなインテリアを内包した、走るシェルターといっていい。

防弾性能は、ドイツが定めるVPAMと呼ばれる基準で、最高レベルのVR10に合致するそうだ。装甲車に適用される基準でもあり、よほどの攻撃でも大丈夫と考えていい。

高度な防弾技術を提供するのは、社外の専門企業。ドイツ・シュツットガルトの老舗ブランド、メルセデス・ベンツもVR10に対応するSクラスを提供している。だが、バッテリーEVに対応した例としては、最新のi7が初めてだとBMWは主張する。

この重装甲を獲得するに当たり、相当な重さも追加されるのはご想像通り。なんと、ドア1枚の重さは最大200kgまで増えるらしい。その重量を支え、滑らかに開閉し、確実に密閉するため、ドアには専用のヒンジと電動油圧システムが必要になるそうだ。

仮に強烈な攻撃を受けて、多少変形しても心配ない。ドアを吹き飛ばす発火装置も装備する。有毒ガスから車内を隔離するため、独別なドアシールも得ている。キャビンとエンジンルームやトランクを隔てるワイヤーウォールも、装甲された専用品だ。

トランクの中には、酸素タンクがある。必要に応じて5分以上、車内へ加圧された環境を作り、外部からのガス流入を防ぐ。BMWは、このキャビンをサバイバル・セルと呼んでいる。自動と手動に対応した、消化器も2本積まれている。

車重は同等のi7 xドライブ60より1600kg以上重い

「このBMWは、主に都市部での利用を想定して開発しています。優れた洗練性と乗り心地を提供しますよ」。と説明するのは、BMWプロテクション・プロダクトのマネージャー、アクセル・スタナー氏だ。

そして続ける。「もちろん妥協はありません。通常の760i xドライブと変わらないパフォーマンスを提供します」

バッテリーEVのi7 プロテクションも、通常のi7の開発当初から想定されていたという。こちらは通常のボディを改造したものではなく、独立したラインナップの1つとして用意される。

車重は、同等のi7 xドライブ60より1600kg以上も重い。合計543psを発揮する2基の駆動用モーターを搭載し、航続距離は最長379km。防弾なかわりに、244kmも走れる距離は短くなる。

軽度な装甲では、ドラグノフの弾丸をドアパネルでは受け止めきれないそうだ。車内にいる乗員の体を貫いてしまう。

しかし、BMWのプロテクションなら問題なし。ドイツ・ミュンヘンの担当庁で実施されたテストでは、ボディパネルだけでなく、ドアの継ぎ目やウインドウへ意図的に繰り返し連射しても、充分な防御性を有することが証明されたという。

可能な限り通常の7シリーズと同じ容姿を維持

クルマとして、装甲対策はボディやウインドウまわりだけに留まらない。i7プロテクションの場合、容量101.7kWhの駆動用バッテリーは、ボディ底面側が強化されている。

760iプロテクションでは、530psを発揮する4.4L V8ツインターボ・ガソリンエンジンを搭載するが、弾丸などによる損傷を自動的に修復する、専用の燃料タンクを実装。ガソリン漏れを防ぐという。運転支援システムも、専用チューニングとのこと。

これだけの装備が搭載されれば、かなり物々しい見た目になりそうだが、そうではないことも特徴。プロテクション仕様の容姿は、通常の7シリーズと可能な限り同じように仕上げられている。

ホイールアーチの造形など、僅かに必要な改良は加えられている。しかし、一般の人には見分けがつかないかもしれない。筆者が眺めても、殆ど変わりないと感じた。

この続きは、BMWの特別プログラムを体験(2)にて。

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みんなのコメント

2件
  • sakura_111
    日本車のデザインはジャーマン3の足元にも及ばないとか言う人はコレがカッコよく見えるの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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